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相続登記の手続きの流れと必要書類
相続登記義務化にともなう手続きの流れと必要書類を司法書士が解説
相続登記の義務化により、一定期間内に登記申請を行うことが法律で定められました。本記事では、相続登記の手続きの流れや必要書類、期限の数え方、登記申請先など、実務に直結するポイントを司法書士が丁寧に解説します。
相続登記の手続きの基本的な流れ
相続登記の義務を果たすためには、以下のステップで登記申請を行う必要があります。
- 被相続人の死亡を確認(戸籍・住民票の取得)
- 相続人の調査・確定(戸籍の収集)
- 遺言書の有無を確認
- 遺産分割協議の実施(必要に応じて)
- 相続関係説明図の作成
- 必要書類の収集
- 登記申請書の作成
- 管轄法務局への登記申請
上記の手続きは、すべてを相続人自身で行うことも可能ですが、時間と労力がかかるため、司法書士に依頼する方が良いと考える方も多くいらっしゃいます。
相続登記に必要な書類一覧
相続登記の申請には、以下の書類が一般的に必要となります(状況により異なる場合あり)。
- 被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで)
- 被相続人の除票または戸籍の附票
- 相続人全員の戸籍謄本
- 相続人全員の住民票または住所証明書
- 遺言書(ある場合)
- 遺産分割協議書(協議が必要な場合)
- 不動産の固定資産評価証明書
- 登記申請書
- 相続関係説明図
書類不備や形式の間違いによる補正に注意が必要です。
登記申請期限の数え方
相続登記の義務化では登記申請の期限は不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内とされています。
具体的には、以下のように期限がカウントされます。
- 法定相続の場合:被相続人の死亡日を知った日から3年
- 遺言による相続:遺言の効力が発生したことを知った日から3年
- 遺産分割による相続:分割協議が成立した日から3年
なお、2024年4月1日以前の相続も、2027年3月31日までに登記しなければ過料の対象となる可能性があります。
登記申請先はどこ?
相続登記の申請は、対象となる不動産の所在地を管轄する法務局に対して行います。たとえば東京都内に所在する不動産であれば、東京法務局の各出張所が該当します。
不動産が複数ある場合には、それぞれの所在地ごとに申請が必要になることもあるため、事前の確認が重要です。
申請は郵送またはオンライン(登記ねっと)で行うことが可能ですが、添付書類の不備などがあると補正対応が必要となるため、司法書士に依頼するのが確実です。
まとめ:登記義務を確実に果たすには
相続登記義務化により、手続きの複雑さや書類の正確性がこれまで以上に重要になっています。特に、複数の相続人がいる場合や、不動産が複数ある場合には、手続きが煩雑になりがちです。
当事務所では、相続登記の一連の手続き代行、必要書類の取得、法務局への申請までトータルでサポートしています。お気軽にご相談ください。

千葉県柏市で2002年に開設した司法書士事務所です。相続や遺言、家族信託など、相続手続きを中心に、丁寧かつわかりやすい対応を心がけています。「ちょっと聞いてみたい」そんな気持ちに寄り添えるよう、平日夜や土日祝のご相談にも対応しています。一人で抱え込まず、気軽にご相談ください。
相続登記義務化の対象は誰?
相続登記義務化の対象は誰?相続人の範囲とケース別の注意点
相続登記の義務化により、相続人は原則として3年以内に登記申請を行う必要があります。本記事では、義務の対象となる人、相続人が多数いる場合や行方不明者がいる場合の対応など、注意すべきポイントを司法書士がわかりやすく解説します。
誰が相続登記の義務を負うのか?
相続により不動産を取得したすべての相続人が対象となります。取得方法には以下のようなケースが含まれます。
- 遺産分割協議により取得した相続人
- 遺言書で取得を指定された相続人
- 遺産分割未了で法定相続分による共有持分を取得した相続人
一部でも不動産の権利を取得した場合には、登記義務が発生します。
代表相続人の決め方
複数の相続人がいる場合でも、登記申請は1人の代表相続人がまとめて行うことが可能です。通常は、以下のいずれかを代表者とすることが一般的です。
- 遺産分割協議書で代表相続人として記載された者
- 遺言執行者
- 他の相続人から委任を受けた者
代表相続人が申請を行えば、他の相続人も登記義務を果たしたことになります。
相続人が多数いる場合の対応
相続人が5人、10人と多数にわたる場合でも、登記義務は共有持分を取得した全員に生じます。ですが、全員で登記を行うのは手間がかかるため、代表者に委任する方法が現実的です。
この場合、全員の「相続を証する情報」(戸籍や除籍謄本など)をそろえる必要があり、実務上は司法書士などの専門家に依頼することが多くなっています。
相続人に行方不明者がいる場合
相続人の中に行方不明者や生死不明者がいる場合、そのままでは遺産分割協議や登記申請が進められません。
このような場合は、家庭裁判所に「不在者財産管理人の選任」または「失踪宣告」の申立てが必要です。登記申請には、選任後の管理人が関与します。
行方不明者がいても、義務が免除されるわけではないため、早めの法的対応が重要です。
まとめ:義務の対象者は実は多い
相続登記義務化により、相続人全員が登記の責任を負う時代になりました。共有持分の取得や行方不明者の存在など、複雑なケースも多いため、早期に司法書士へ相談することをおすすめします。
当事務所では、相続登記義務化への対応をはじめ、各種不動産登記に関するご相談を随時受け付けております。お気軽にお問い合わせください。

千葉県柏市で2002年に開設した司法書士事務所です。相続や遺言、家族信託など、相続手続きを中心に、丁寧かつわかりやすい対応を心がけています。「ちょっと聞いてみたい」そんな気持ちに寄り添えるよう、平日夜や土日祝のご相談にも対応しています。一人で抱え込まず、気軽にご相談ください。
相続登記義務化とは?
相続登記義務化とは?制度の概要を司法書士が解説
2024年4月から相続登記が義務化されました。本記事では、相続登記義務化の背景や対象、不動産登記の新たなルールについて、司法書士がわかりやすく解説します。
相続登記義務化とは何か
2024年4月1日から、「相続によって不動産を取得した人」は、その取得を知った日から 3年以内に登記申請をしなければならない と法律で定められました(不動産登記法第76条の2)。
これまでは任意だった相続登記が、義務化されたということになります。この義務に違反した場合は過料(罰金に類する行政処分)もあり、今後は放置できない手続きとなりました。
相続登記義務化の背景
相続登記義務化の背景には、所有者不明土地の増加という社会問題があります。日本の土地の約20%が所有者不明とされ、公共事業や復旧工事に深刻な影響を及ぼしています。
相続後に登記を行わないまま放置されることで、相続人が世代を超えて増加し、所有者を特定できなくなる事例が多発しています。こうした状況を防ぐため、相続登記の義務化が導入されました。
対象となる相続登記と罰則
義務の対象となるケース
- 遺産分割協議により単独で不動産を取得した場合
- 遺言によって取得した場合
- 法定相続により共有で取得した場合
これらに該当する場合、相続登記の申請義務が発生します。登記をしないまま放置しても、義務は消えません。
罰則(過料)について
義務に違反した場合、10万円以下の過料が科されることがあります(不動産登記法第164条)。ただし、「正当な理由」がある場合は過料の対象外とされることもあります。
施行日と経過措置
相続登記義務化の制度は、2024年4月1日以降の相続に対して適用されます。また、これ以前に発生した相続でも、2027年3月31日までに登記をしなければなりません(経過措置)。
たとえば2010年に発生した相続で登記をしていなかった場合も、2024年4月1日から数えて3年以内に登記を行う必要があります。
まとめ
相続登記の義務化は、不動産を取得するすべての相続人に影響する重要な制度です。登記を怠ることで罰則が生じる可能性もあり、早めの対応が求められます。
相続登記に関するご相談は、ぜひ当事務所までお気軽にお問い合わせください。

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本店を管轄登記所外に移転する際の印鑑届書の提出が不要になりました
令和7年4月21日から会社の本店を管轄登記所外に移転する際の印鑑届書の提出が不要になりました。
これまでは本店を管轄登記所外に移転する際には新本店所在地を管轄する法務局に印鑑届書の提出が必要でしたが、今後はそれまで届出をしていた印鑑データが新本店所在地を管轄する法務局に自動的に引き継がれる取扱になったようです。
もっともこれまで使用していた印鑑カードは利用できないとのことで新本店所在地を管轄する法務局に新しい印鑑カードの交付申請をする必要があるとのことです。

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未登記建物を相続するには?
相続のご相談を受けていると、「親の家が未登記だったのですが、どうすればいいですか?」というご質問をよくいただきます。未登記建物に関する手続きは、通常の登記済み不動産と比べて少し複雑で、不安を感じられる方も多いのが現状です。
今回は、未登記建物の相続について、専門用語をなるべく使わずに、順を追って丁寧に解説していきます。相続の第一歩として、この記事が少しでも参考になれば幸いです。
【未登記建物とは?】
まず、「未登記建物」とはどういう状態かご存知でしょうか?
建物や土地などの不動産は、本来、法務局に所有者情報を記載(登記)しておくことで、その不動産が誰のものかを第三者に対して主張できるようになります。ところが、何らかの事情で建物の登記がされていない状態、つまり法務局に所有者の情報が登録されていない建物を「未登記建物」といいます。
【未登記建物の例】
- 昭和の時代に建てられた古い家屋で、建築当初から登記されていなかったケース
- 自己資金で建物を建てたため登記の必要性を知らずにそのまま放置していたケース
- 増改築を行った後に登記を怠ってしまったケース
【なぜ登記されていないと困るのか?】
未登記建物のままでは、次のような問題が発生します:
- 相続登記ができない:登記されていない建物は、法務局の登記情報では検索できず「所有者」が誰か分からない状態です。その建物の名義を相続人に変更するためには、まず「登記する」必要があります。
- 売却・担保提供が不可能:登記されていない建物は、第三者に対してその所有を証明できないため、売却や住宅ローンの担保として利用できません。
- 相続人間のトラブルの原因に:登記されていないことで「誰のものか」が不明確なため、相続人同士で揉める原因にもなり得ます。
- 相続人が複数いる場合などは、特に登記をしないことで大きなトラブルにつながる可能性があります。
【未登記建物の相続手続きの流れ】
未登記建物を相続する場合、次のような手順で手続きを行います:
- 固定資産税の通知書を確認
まず、その建物に対して誰の名義で固定資産税が課税されていたのかを確認します。
これは市区町村から送られてくる納税通知書に記載されています。
多くの場合、被相続人(亡くなった方)の名前になっていますが「納税管理人」や「相続人代表者」が記載されている場合もあります。
- 表題登記を行う(必要に応じて)
建物が一度も登記されていない場合、最初に「表題登記」という手続きが必要です。
これは建物の所在地・構造・床面積などの物理的な情報を法務局に登録するもので、土地家屋調査士が行う専門的な手続きです。
この登記は相続人から相続人の名義で申請することができます。
- 所有権保存登記
表題登記が完了したら、次に「所有権保存登記」を行います。
これは、建物の所有者を登記記録の権利部という欄に登記する作業です。この段階で、登記識別情報(権利証にあたるもの)が発行されます。
【未登記建物の相続に必要な書類】
未登記建物の相続登記には、以下の書類が必要になります
- 被相続人の出生から死亡までの戸籍一式
- 相続人全員の戸籍謄本・住民票
- 固定資産評価証明書(市区町村役場で取得)
- 相続関係説明図(司法書士が作成)
- 遺産分割協議書(相続人が複数いる場合)
- 建物の写真、建物図面等(表題登記時に必要)
【未登記建物の相続費用の目安と期間】
建物の状態や所在地域によっても異なりますが、一般的な費用の目安は、
土地家屋調査士(表題登記):10万円〜20万円前後
司法書士(保存登記・相続登記):3万円〜5万円程度
登録免許税(固定資産評価額×0.4%)
期間としては、必要書類が揃ってから1ヶ月〜2ヶ月程度が一般的です。
【まとめ】
未登記建物の相続は、通常の相続よりも手続きが増えるため、放置してしまうと相続人全員が高齢化したり、戸籍の取得が困難になるなどの問題が発生します。
そのため、できるだけ早く司法書士や土地家屋調査士といった専門家に相談し、必要な登記を済ませておくことがスムーズな相続の第一歩となります。
不動産の相続でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

千葉県柏市で2002年に開設した司法書士事務所です。相続や遺言、家族信託など、相続手続きを中心に、丁寧かつわかりやすい対応を心がけています。「ちょっと聞いてみたい」そんな気持ちに寄り添えるよう、平日夜や土日祝のご相談にも対応しています。一人で抱え込まず、気軽にご相談ください。
代表取締役の住所が登記簿に載らない?
【そもそも、なぜ代表取締役の住所が登記されていたのか?】
会社の登記簿(登記事項証明書)には、これまで代表取締役の氏名と住所が必ず記載されていました。
これは「会社の重要な意思決定を行う人物が誰であるか」「その人物と連絡が取れるようにするため」という理由からでした。
しかし近年SNSの普及等に伴い、代表取締役のプライバシーや安全性の確保が強く求められるようになり、登記事項証明書に記載される「代表取締役の住所」という個人情報の悪用を防ぐ観点からもこの制度の見直しが進みました。具体的には
・住所を公開することになるから起業を躊躇する
・ストーカー行為等の被害
・過度な営業行為等誘発 などの懸念があがっていました。
【 代表取締役の住所非表示制度とは?】
これを受けて商業登記規則等の改正によって令和6年10月1日から次のようなことが可能になりました。
新たに就任する代表取締役の住所を、登記簿に表示しないことができる
既存の代表取締役についても、一定の手続きを経て非表示に変更できる
この制度の導入により、登記事項証明書を見ただけでは代表者の自宅住所がわからないようすることが可能になりました。
具体的にはこれまでだと代表取締役の住所は「東京都千代田区一丁目1番1号」のようにすべて公開されていました。
ところが住所非表示制度を利用すると「東京都千代田区」までと行政区画以外の部分については表示がされないことになるわけです。

【住所非表示にするための手続きとは?】
非表示にするには、次のようなポイントがあります。
- 就任登記の際、住所を記載しない特別な申請書式を使用する必要があります。
- すでに住所が表示されている場合は、代表取締役の住所が登記すべき事項に含まれる登記申請と同時に申し出る必要があります。
- 一部の会社では、定款の記載や社内手続きも見直す必要がある場合があります。
これらの手続きは、一般の方には少し複雑ですので、司法書士に依頼することをおすすめします。
【 注意点:完全に住所情報が消えるわけではない】
住所非表示制度とはいえ、法務局には住所情報が届出されており、行政や裁判所などの公的機関は確認できます。
つまり、登記簿に載らないだけで、法的な責任や義務がなくなるわけではありません。
【 最後に:この制度は「選べる」ものです】
住所を非表示にするかどうかは、会社ごとに任意で選択できます。
代表取締役の住所非表示を選択したことで日々の取引の場面で手間が増えることになったという声も聞きます。
公開性とプライバシーのバランスを見極めながら、自社にとって最も適した対応を選びましょう。

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千葉銀行の相続手続き(払い戻し・名義変更)
相続プラス内の記事監修をさせていただきました。

千葉県柏市で2002年に開設した司法書士事務所です。相続や遺言、家族信託など、相続手続きを中心に、丁寧かつわかりやすい対応を心がけています。「ちょっと聞いてみたい」そんな気持ちに寄り添えるよう、平日夜や土日祝のご相談にも対応しています。一人で抱え込まず、気軽にご相談ください。
相続登記の義務化
【相続登記の義務化】
令和6年4月1日から相続登記が義務化されました。
令和3年4月21 日に「民法等の一部を改正する法律」と「相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律」が成立・4月28 日に公布
【相続登記の義務化とは?】
従来、不動産を相続登記しても行う義務はありませんでした。しかし、このままでは所有者不明の土地や建物が増加し、社会問題化してしまう恐れがありました。このため、新たな法律では、不動産を相続した人は相続を知った日から3年以内に登記を完了させる義務が課されます。
注意点:
- 相続登記の義務に違反すると罰則が科される可能性があります。
- 登録申請をしないまま放置すると、不動産の売却や利用に支障が出る場合があります。
【相続登記をいつまでもしないでそのままにしていると。。。】
・相続登記に必要な書類が取得できないことがある。
・法定相続人が増えてしまうことがある。
・法定相続人と連絡が取れなくなってしまうことがある。
・相続税の申告が必要な場合に支障が出ることがある。
・遺産分割協議がまとまらなくなることがある。
【相続登記や法定相続情報に必要な書類が取得できないことがある。】
相続登記に必要な書類の1つとして被相続人に関する除籍謄本があります。
この場合の除籍謄本は、出生時までさかのぼって取得する必要があります。
被相続人の父または祖父などが筆頭者(戸主)になっているものです。
相続登記をしないまま何十年も経過している土地についての相談を受けることがありますが、登記名義人である被相続人の出生時までとなるとそこから何世代にもわたって相続が発生していて「保管期間経過により除籍謄本を交付できません。」として出生時までの除籍謄本が取得できないことがあります。
もっとも、法務省の通達(平成28年3月11日民二第219号)により「除籍等の謄本を交付することができない」旨の市町村長の証明書が提供されていれば、相続登記をして差し支えないとされていますので相続登記に関しては支障はありません。
これに対し、法定相続情報の申出の場合は原則として被相続人の出生時までの除籍謄本の提出が求められています。
【法定相続人が増えてしまうことがある】
被相続人が亡くなった時点では法定相続人は子供たちだけだったのが、その後相続登記をしないままで年数が経過していく間に、その子供たちも亡くなってしまった場合を想像してみてください。
被相続人の子供たちにも相続が発生してしまうと、被相続人の遺産分割協議には被相続人の子供たちの法定相続人が何人も登場してくることになります。
被相続人の直系にあたる孫同士となると今の時代、疎遠になっているかもしれません。
被相続人の子供が亡くなっているとその配偶者が相続人になる場合もあります。その後、被相続人の子供の配偶者も亡くなってしまうと、今度は別家系の親族との間で遺産分割協議をしなければならなくなってしまうこともあります。
【法定相続人と連絡が取れなくなってしまうことがある】
相続登記のご相談の中で「相続人の連絡先が分からない」というお話しをいただくこともあります。
戸籍が日本にある限り、住民登録上の住所を確認することは可能ですが「手紙を出しても返事がない」とか、「住民登録上の住所に居住実態がない」などということもあります。
また相続人が外国人と結婚して日本国籍を離脱した場合、日本の戸籍記載事項からその人の外国の住所を確認することはできません。
【相続税の申告が必要な場合に支障が出ることがある】
被相続人の遺産からして相続税の申告が必要な場合、死亡日から10ヶ月以内に相続税の申告をしなければなりませんが、相続税の申告は相続人全員から行うことになっています。
また相続税の申告期限までに遺産分割協議が成立していなければ「未分割」での相続税の申告をせざるを得ません。
この場合、法定相続分による財産の分割を前提に相続税を計算して申告をします。
その後、遺産分割協議が成立して法定相続分とは異なる割合で遺産分割が行われたのであれば、相続税の修正申告をする必要があります。
なお「未分割」での相続税の申告をしてしまうと、いわゆる「小規模宅地の特例」や、「配偶者控除」を受けることができないので納付する税額も大きく変わってきます。
ただし、「申告期限後3年以内の分割見込書」を「未分割」での相続税申告と同時に提出し、申告期限から3年以内に遺産分割が成立すれば配偶者控除を受けることもできます。
このあたりは税理士さんのお仕事になりますが遺産整理業務を取り扱う司法書士としても心得ておく必要があります。
【遺産分割協議がまとまらなくなることがある】
被相続人の遺産について遺産分割協議をしないで長年放置している背景として「そもそも遺産が少ない」とか、「遺産の取得に興味がない」とか、「相続人と話をしたくない」などといった事情が存在するケースもあります。
特に「遺産の取得に興味がない」というのは、社会問題にもなっている「空き家問題」とも関係している点です。
上記の「法定相続人が増えてしまう」とも相まって被相続人の死亡から時間が経過すればするほど遺産分割協議がまとまる可能性は低くなって行ってしまうこともあります。
「遺産分割協議がまとまらない」ことへの解決方法として遺産分割に関する「調停の申立」を家庭裁判所に対して行う方法もありますが、そもそも被相続人の死亡から長い期間が経過しているとこれも上記の「法定相続人と連絡が取れなくなって」いることもあり、調停の相手方を特定することすら困難を極めるという事態も考えられます。
こうなると、「なんとか自分の世代で遺産分割協議を成立させて名義変更をしてすっきりさせたい。」とか「自分の子供の世代にこのごちゃごちゃした相続問題を引き継がせたくない。」という思いも心が折れてしまう方もいるようです。
【まとめ】
このような問題に直面しないようにするためにはどうしたら良いか?というと
「相続が発生したらなるべく早めに遺産整理の手続きを済ませるようにする。」ということに尽きます。
相続が発生したらなるべく早めに遺産整理の手続きを済ませておけば
- 相続登記に必要な書類が期限切れで取得できないことという心配もありません。
- その後に法定相続人が増えてしまうこともありません。
- 以後に最悪、法定相続人と連絡が取れなくなってしまっても少なくとも遺産整理手続きで困ることはありません。
- 相続税の申告で支障が出ることもありません。
- 遺産分割協議がまとまらなくなるという事態はありません。
「相続登記はお早めに」というキャッチフレーズを司法書士会などで目にすることもありますが当事者目線で見るとなるほどという感じもします。

千葉県柏市で2002年に開設した司法書士事務所です。相続や遺言、家族信託など、相続手続きを中心に、丁寧かつわかりやすい対応を心がけています。「ちょっと聞いてみたい」そんな気持ちに寄り添えるよう、平日夜や土日祝のご相談にも対応しています。一人で抱え込まず、気軽にご相談ください。
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離婚を考えている方へ~離婚をするときに考えておくべきこと~
法務省のサイトに「離婚を考えている方へ~離婚をするときに考えておくべきこと~」というものがあります。
離婚をするときに決めておくべき事項や相談先が記載されています。
すべてを自分だけで考えたり決めることが難しいケースもあると思いますので専門家に相談することをお勧めします。

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