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遠方の登記簿謄本

2018-09-27

遠方にある不動産、たとえば実家が遠い場所にあって、そこの登記簿謄本を取得したいという場合、以前はその所在地を管轄する法務局に直接行くとか、郵送で請求するとかしないと登記簿謄本を入手することができませんでした。

しかし、現在では全国の法務局がオンラインでつながっていますので、たとえば「沖縄県那覇市・・町・・番の土地」を指定すれば、千葉県柏市にある千葉地方法務局柏支局の窓口で登記簿謄本(登記事項証明書)を入手することができます。

また、わざわざ法務局に出向かなくても、法務省のオンライン申請システムを利用してご自宅に登記簿謄本(登記事項証明書)を郵送してもらうことも可能です。

ただし、オンライン申請システムに適合しない物件や閉鎖事項に関する謄本、情報が大量なもの等については、請求することができないので、窓口で交付申請をするか郵送で交付申請をすることになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

株主リスト

2018-09-27

平成28年10月1日から株式会社・投資法人・特定目的会社の登記の申請をする際に、添付書面として,「株主リスト」が必要となるケースが出てきました(商業登記規則61条2項・3項,投資法人登記規則3条,特定目的会社登記規則3条)。

 

■「株主リスト」が要求されるようになった趣旨は、株主総会議事録などの偽造による虚偽の役員の変更登記などを防止するためとされています。

 

■「株主リスト」の作成者は会社代表者で、会社代表者が株主リストに法務局に届け出た会社実印で証明します。

 

■「株主リスト」の添付が必要なケースは2つあります。
①登記すべき事項につき株主総会の決議(種類株主総会の決議)が必要な場合
②登記すべき事項につき株主全員の同意(種類株主全員の同意)が必要な場合

 

■「株主リスト」に記載する事項としては
①登記すべき事項につき株主総会の決議(種類株主総会の決議)が必要な場合には、
・株主の氏名又は名称
・住所
・株式の数(種類株式発行会社は,種類株式の種類及び数)
・議決権の数
・議決権数の割合
を記載しますが、株主が多数存在する場合は
・議決権数上位10名
・議決権割合が2/3に達するまでの株主のいずれか少ない方の株主について記載することになっています。

②登記すべき事項につき株主全員の同意(種類株主全員の同意)が必要な場合には、株主全員について
・株主の氏名又は名称
・住所
・株式の数(種類株式発行会社は,種類株式の種類及び数)
・議決権の数
を記載することになっています。

 

小川司法書士事務所では、会社変更登記申請手続きの代理にあたり添付書面として「株主リスト」の作成も承っておりますのでお気軽にお問い合わせください。

会社名を何にするか(類似商号)

2018-09-27

会社設立にあたり、「会社名を何にするか?」は大事なポイントです。

設立発起人にとっては、ブランドイメージ、思い入れなどもあることでしょう。

「どうしてもこの会社名にしたい」という方もかなりの割合で相談にいらっしゃいます。

以前(といってもかなり昔、2006年までの話ですが)は、会社設立をする際には、類似商号調査を現在より慎重に行っていました。

その理由は簡単に言うと、同一市区町村内で、同一の営業目的で、すでに存在している他の会社と同一の会社名はもちろん、
類似した会社名での設立登記はできない決まりになっていたからです。

これを類似商号の禁止と言っていました。

2006年からスタートした会社法の下では、類似商号規制は廃止されました。

つまり、同一市区町村内で、同一の営業目的で、すでに存在している他の会社と同一の会社名はもちろん、
類似した会社名での設立登記も可能というわけです。

たとえば千葉県柏市で「株式会社 A商店」、「事業目的 建築業」という会社がすでに登記されていたとしても

今回、千葉県柏市で「株式会社 新A商店」、「事業目的 建築業」という会社を設立したいと思ったら
会社法上は良いですよということになっています。

しかし、会社法では良いとされていても注意が必要です。

会社法とは別に「不正競争防止法」という法律では、他人が使用している商号と誤認のおそれがあるものを使用すると、商号の不正使用として商号の使用差止請求や損害賠償請求を受ける可能性があります。

財産分与(離婚)による名義変更(所有権移転登記)

2018-09-19

離婚にあたり、夫婦のどちらかの名義になっている不動産(土地・建物・マンション)を、財産分与として名義変更したいという場合の手続きの流れです。

▼相談・打ち合わせ
ご持参いただきたい資料は、対象不動産に関する資料です。下記のいずれかをご用意いただくとスムーズです。
・権利証

・登記識別情報

・登記完了証

・固定資産税納税通知書

・登記事項証明書

登記名義人の方の氏名や住所が変更になっている場合は、そのつながりが分かる資料として、住民票や戸籍の附票も必要となりますが、ご相談の際に準備ができていなくても大丈夫です。

 

離婚届を提出していなくてもご相談は可能ですが、実際に財産分与による所有権移転登記申請は、離婚届提出日以降でないと申請できません。

 

打ち合わせ当日は必要書類などのご案内、登記費用のご案内、日程調整などを行います。

 

▼後日、司法書士の方で作成した書類に、当事者の方々が署名・捺印していただくために、再度ご来所いただきます。

 

▼書類が整いましたら、法務局に登記申請をします。

 

▼登記完了まで1週間から10日くらいかかります。

 

▼登記完了書類をご自宅にお送りします。

家族信託入門セミナーを開催しました。

2018-07-16

一般の方向けに家族信託入門セミナーを開催しました。

成年後見制度との比較を通して、家族信託の中身と手続きの流れについてお話させていただきました。

参加者の方から質問もいただき、お話させていただく側としても大変参考になりました。

次回は8月12日(日)に開催予定です。

法務局で遺言書を保管してくれる法律が成立

2018-07-16

平成30年7月6日に「法務局における遺言書の保管等に関する法律」が成立し(平成30年法律第73号)7月13日に公布されました。

高齢化による相続トラブルを防止するためにできた制度ということで、自筆証書遺言を作成した本人が法務局に自筆証書遺言書を保管する申請をすることになります。

法務局では「遺言書保管官」という役職の人が保管をするそうです。

実際に「法務局における遺言書の保管等に関する法律」は、公布されただけで、公布の日から2年以内に施行されることとされています。

いますぐ法務局に遺言書の保管を申請しても受付られませんので注意が必要です。

相続により土地を取得した人が相続登記をしないで死亡した場合の登録免許税の免税措置

2018-04-02

個人が相続によって土地の所有権を取得したのに、相続の所有権移転登記をしないまま死亡した場合、その死亡した人の名義にする登記については登録免許税がかからないことになりました(租税特別措置法第84条の2の3第1項)。

適用期間は、平成30年4月1日から平成33年3月31日までの間とのことです。

このような規定ができたのは、相続登記が未了のまま放置されることが多くなっていることへの対応策のようです。

具体的に現在生きている人の誰が財産を取得するかは話し合いが付いていないけど、その前の代の名義(自分たちの亡父母など)にすることまでは話が付いているような場合には、利用できる制度なのかもしれません。

高齢者職権消除の取り扱い

2018-02-04

成年後見業務や相続登記業務で戸籍謄本や除籍謄本を目にする機会が多いのですが、戸籍上では生存していることになっているけれども、生年月日から推測すると明らかに生存しているわけないでしょうという年齢に達しているのに死亡の記載がなく、住民登録も消除されていて戸籍の附票にも記載がないケースがあります。

戸籍上の生年月日から推定すると、どうみても生存しているとは思われないような場合には、役所が職権で死亡した旨を戸籍に記録する運用があります(平成2年3月1日法務省民事局二課通達)。

この場合、戸籍に死亡の記載がされても戸籍行政上の便宜的な取り扱いなので法律的に死亡したということにはなっていません。

なので戸籍に高齢者職権消除の記載がされただけでは、相続が開始したとはいえず相続登記も進められないことになります。

この理由としては、被相続人の戸籍に死亡の記載がなされても単に戸籍行政上の便宜によるもので失踪宣告のような法的効果を生ずるものでないからと考えられています。

つまり、戸籍上で高齢者職権消除の処理がされただけでは、相続登記はできないということは気をつけておかなければなりません。

では法的にその人が死亡したと認めてもらうためにはどうしたら良いかということになりますが、
考えられる方法としては3つで、
1.失踪宣告の制度を利用するか、
2.死亡届を提出できるかを検討するか、
3.戸籍法第89条の規定による死亡の報告によるか
になります。

戸籍を見ていて「高齢者につき死亡と認定平成30年2月4日許可同月日除籍」という記載があったら要注意です。

受託者が死亡した場合

2018-02-04

家族信託で「委託者」から財産を預かり管理・運用していく立場の「受託者」が死亡してしまったとしても、その「信託」は終了しません。

■信託法第56条第1項第1号をみると、受託者が死亡すると、受託者の「任務が終了する」旨が規定されていますが、「信託が終了する」とは規定されていないことからも明らかです。

■また受託者としての地位は相続の対象にはならないので、受託者の相続人が受託者の地位を承継するわけではありません。

■さらに信託財産は、受託者個人の財産ではありませんから、受託者の相続財産には含まれません。

■信託法第60条第1項、2項では、家族信託で受託者が死亡して「受託者の任務が終了」した場合、その相続人の義務として、知れたる受益者に死亡の旨を通知したり、新受託者が信託事務を引継ぐまで信託財産を保管すべき旨を定めています。

これらのことからも信託法は、受託者が死亡したことをもって直ちに信託が終了するとは考えていないことが分かります。

それでは、受託者が死亡すると、家族信託自体はどのような状態になるのでしょうか。

■最初に決めた信託契約や遺言による信託の定めの中で、当初の受託者が死亡した場合に備えて、つぎの受託者(第二次受託者)の指定があれば、その人が家族信託の引受けをして受託者としての任務を引き継ぐことになります。

■信託契約や遺言による信託の定めの中で、当初の受託者が死亡した場合、つぎの受託者(第二次受託者)の指定がなかった場合や、第二次受託者の指定があっても、その人が受託者の任務を引き受けなかった場合は、委託者と受益者との合意で、新しい受託者を選任できます(信託法第62条第1項)。この時点で受益者と合意する委託者自身もいないという場合は、受益者が単独で受託者を選任することができます(信託法第62条第8項)。

■信託契約や遺言による信託の定めの中で、「受託者がいなくなったときは、受益者が受託者を指名する。」旨を定めておくこともできますので、委託者と協議する必要もなくなります。この時点で委託者が認知症になっているような場合でもスムーズに新しい受託者を決めることができるわけです。

■仮にこのようなルートを辿ることがなくても必要な場合は、利害関係人の申立によって裁判所から新受託者を選任してもらうこともできます(信託法第62条第4項)。

このように受託者が死亡しても、次の受託者を選任するための手続きがあるのですが、受託者が死亡してもそのまま放置してつぎの受託者も就任しない状態が1年間継続してしまうと、せっかく組成した信託自体が終了してしまいますので注意が必要です(信託法第163条第3号)。

家族信託では、委託者のために信託契約を組成しているわけで、受託者が死亡したことだけで信託契約自体を終了させるのは、本来の信託の目的からは考えられないと思いますので、受託者が死亡しても家族信託が存続できるように、次順位の受託者を定めておくのが委託者にとって一番安心なのではないでしょうか。

遺贈があったら登記をしておく

2018-02-01

相続登記と遺贈の登記が違う点はいろいろありますがその1つについて説明します。

 

遺贈とは、遺言によって他人に財産を与えることを指します。

遺贈には2種類あります。包括遺贈と特定遺贈です。

 

包括遺贈は、遺言する人の全財産に対する割合を定めて他人に財産を与える方法です。

特定遺贈は、遺言する人の全財産ではなく、目的物を指定して他人に財産を与える方法です。

 

包括遺贈で財産を与えるとされた人(受遺者)は、包括受遺者と呼ばれます。

包括受遺者は、遺贈をした人の戸籍上の法定相続人ではない第三者であっても、相続人の同じような権利義務をもつとされています。

つまり通常の相続が発生したのと同じような状態になるということです。

 

通常の相続ですと、たとえば自宅の登記名義を何年もそのままにしていたというケースもよく見聞きします。

また万が一、他の共同相続人が勝手に民法の法定相続分にしたがった共同相続の登記をしたからといって、登記された自分の法定相続分が第三者に移転してしまうということは犯罪でもない限り考えられません。

 

しかし、相続人の同じ権利義務をもつとされている包括遺贈の場合は、その遺言書を使って遺贈による所有権移転登記をしておかないと第三者に対抗できないとした裁判例(東京高等裁判所昭和34年10月27日判決。所有権確認等請求事件 )もあります。

この判決文では、「民法第177条によりその遺贈による所有権取得の登記をしなければその 取得を以て第三者に対抗することができない」という表現になっています。

ということで、もし自分に包括遺贈がされたことを知ったらなるべく早く登記手続きを進めたほうが良いでしょう。

 

特定遺贈の場合は、目的物を指定して財産を与えられますから、遺言であっても財産を与えるという効果自体、生前に贈与が行われるのと同じことなので、遺贈の目的物が不動産の場合ですと、やはりきちんと登記をしておかないと第三者に対抗できなくなってしまいます(最高裁判所昭和39年3月6日判決。第三者異議事件)。

この判決文では、「遺贈は遺言によつて受遺 者に財産権を与える遺言者の意思表示にほかならず、遺言者の死亡を不確定期限と するものではあるが、意思表示によつて物権変動の効果を生ずる点においては贈与 と異なるところはないのであるから、遺贈が効力を生じた場合においても、遺贈を 原因とする所有権移転登記のなされない間は、完全に排他的な権利変動を生じない」という表現になっています。

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