執行役員と執行役

名刺に「執行役員」と記載されているものを見かけます。

「執行役員」と似た言葉に「執行役」がありますが、「執行役員」と「執行役」は違うものです。

「執行役」は、委員会設置会社において必ず置かなければならないと会社法に規定されている役員です。

参考 会社法第402条第1項
委員会設置会社には、一人又は二人以上の執行役を置かなければならない。

規模の大きい会社では、取締役会で決められた方針に従い、実際に業務を執行する機関として執行役が機能する仕組みを採用しているところもあります。
このような仕組みを採ることで、取締役会は執行役の業務執行を監督する立場として機能することができ、会社のガバナンスが効くことが期待されているようです。

同じく規模の大きい会社では、取締役の数も多くなっていた実情があり(大企業の会社の登記事項証明書を見ると取締役が何十人も記載されていたりします。)、会社として効率的な意思決定をし社会の動きに素早く対応していくために、取締役の数を減らしたほうが良いという考えにも合致する仕組みのようです。

「執行役」とは異なり、「執行役員」は、会社法で規定されている役員ではありません。
その会社内での呼称の1つで、「部長」とか「支店長」などと同じ役職の1つです。

「執行役員」の会社内での序列は、その会社内で決まるため外部の人が一概に判断することもできません。
執行役員でありかつ取締役でもあるケースもありますし、取締役ではない執行役員というケースもあります。

ただ業務執行を担当する役員であり会社から責任ある業務を任されている人であることは間違いないようです。

「執行役」と「執行役員」という言葉だけみると「執行役員」のほうが正式名称で取締役のようなイメージを持たれる方もいるようですが、実際は意味が異なるものだということになります。

 

 

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